私は、4月から准看に通っている22歳の女です。
本当は、正看の学校に行きたかったのですが、高校時代、文系で数学と理科をあまり勉強する機会がなく、そのやり方もわからなかったです。そういうのもあり、今、准看に行っています。
今から、勉強して正看の学校を受け直したいと思いますが、私は高校時代、欠席と遅刻がかなり多く、それが、原因で学校を落とされるのではないかと不安です。聞いた情報によると、国立の看護学校は、それだけでたとえ試験ができたとしても落とされると聞きました。実際のところは、どうなんでしょうか?
看護学校は、看護師「養成」を基本的な使命としています。ですから、最後まできちんと学びつづけて、国家試験に合格してくれないと看護学校の使命が果たせないわけです。そういうわけで「やめそうにない人」を合格させたいということが根本にあると思います。
では、やめそうにないか、やめそうかを何で判断するか。
まずは面接でしょう。
看護職を志望する動機が明確で、志が堅いかどうか。次は、過去の実績ですね。これが今あなたが心配されている「高校時代の欠席と遅刻の状況」です。
「高校にきちんと行ってなかったんだから、ひょっとしたら今度も同じかもしれない」と考える学校があっても、当然かもしれません。
「欠席と遅刻がかなり多く」の「かなり」がどの程度なのかわかりませんので、何とも言えません。また入試の合否判定については、各学校の判定委員会がそれぞれの基準で独自に行っています。こうした情報は、なるかんは持ち合わせていません。ですから「不利になるかもしれない」としか言えません。
以下は、執筆時点の情報です。現状は、ご自身でご確認ください。
推薦入試の例ですが、高校の欠席日数を条件にしている学校が3校ありました。
- 浦和看護学院(埼玉県浦和市)は、「高校欠席日数7日以内」です。
- 立川市立看護専門学校(東京都立川市)は「各学年の欠席日数年間10日以内」とかなり条件がゆるいですね。ここは昼間定時制の学校です。
- 長岡看護福祉専門学校(新潟県長岡市)は「3年間の欠席日数が15日以内」です。
高校での欠席が「1学年で10日、3学年で30日」というのは、かなり多いと思うのですが、それでも「推薦」で受験できる学校もありますので一概には何とも言えません。また病気や怪我で入院して長期欠席した場合は、当然理由がはっきりしているわけですから、その病気や怪我が治っていれば問題ないでしょう。
「欠席が多いようですが、これはなぜですか?」
「ハイ、2年生の時、クラブ活動でひじを痛めて、ひじの手術をしました。それで入院とリハビリのため2週間ほど学校を休みました」
まあ、こういうのは何の問題もありません。
でも「何となく学校行ってません」はちょっとつらいですね。最近は「不登校」については世間も随分寛容になっていますが、「看護職をめざす人」の適性という観点からもそれが認められるかは多いに疑問です。
一般に、「自分の病院の看護師を養成する」という意識が強く、また卒業生のほとんどが実習先の病院に就職している場合は、看護学校入試=就職試験という意味合いが強くなるでしょう。国立の看護学校なら、国立○○病院付属とか国立療養所○○病院付属などは、この例にあたります。
そのような学校は、当然成績面だけでなく、適性や性格も大事な判定要素になります。
欠席が多いとそれが大きなハンディになる可能性は否定できません。しかし、欠席した事実はもう取り返しのつかないことですから、悔やんでもしかたありません。
「捨てる神あれば拾う神あり(一方で見捨てる人がいるかと思うと、他方で救ってくれる人がいる。世間は広く、世の中はさまざまだから、くよくよすることはない(広辞苑)」まさしく、看護学校は本当にさまざまです。ハンディになる学校もあれば、そうでない学校もありますから、深刻に考えないでください。
それより、学力をしっかりつけて文句のない成績をとること、看護職についてできるだけしっかり勉強し、看護職に大きな夢と希望を持ち、それを面接でアピールするなどこれからできることはたくさんあります。
がんばりましょう。