受験対策には、志望校の過去問研究が不可欠です。

看護学校の過去問題集は、比較的マイナーな存在なので、
目にする機会が少ないですが、下記の出版社が、
数多くの学校の入試問題を収録したものを出しています。

看護学校によっては、過去問題を公表していないところもあります。

その場合は、実際にその学校を受験した人から問題の内容を聞くしかありません。

「過去問」を解いていませんか?

勉強には2種類あります。「インプット」と「アウトプット」です。「インプット」とは簡単にいうと「暗記」です。あなたの頭の中に知識を入れていくことです。読んで、(理解して)、覚える作業です。覚えるためには、理解した方が効率は良いのですが、理解できなくても、覚えていれば解ける問題も多いです。

「アウトプット」とは、あなたの頭に蓄えた知識を使って、問題を解くことです。筆記試験がアウトプットの代表です。一般的には、参考書はインプット教材、問題集はアウトプット教材といえます。参考書の内容をマスターして、どれだけできるかを問題集で試す。あなたも、このように学習されていると思います。

そこで、あなたに質問です。

過去問題は、「インプット教材」ですか? それとも「アウトプット教材」ですか?

たぶん、受験生100人に聞けば、100人とも「アウトプット教材」と回答されるでしょう。きっとあなたもそう思われたでしょう?

過去問題は「インプット教材」

しかし、これは間違いです。合格する勉強方法では、過去問題は「アウトプット教材」ではなく、「インプット教材」なのです。一部の受験生の間では、これは常識なのですが、でも、まだまだ「過去問」を解いている方が多いですね。ちなみに、「過去問はインプット教材である」という常識を広めたのが「スーパーエリートの受験術」という本です。

一時期は、受験のバイブルともてはやされた本です。写真の上が、1994年11月1日発行の初版本。下が1995年11月25日発行の改訂版です。わたしは2冊とも持っています。

この本の登場により、「受験勉強に革命が起こった」といっても、過言ではないと思います。各科目の学習方法から何を食べるとよいかまで、とにかく「合格にフォーカス」して、「受かるために何をどうすべき」を明快に主張しています。「合格術」のタイトル通りの内容です。

20年以上前に出版された本ですが、書かれた内容の多くが、今も通用します。

過去問ノート

過去問題は「インプット教材」だと言いました。どういう意味でしょうか。それは、「受験勉強は過去問を覚えることからスタートする」ということです。そのための具体的なツールが、「過去問ノート」なのです。最近わたしが書いた『社会人・主婦のあなたが看護学校に合格する方法』から、過去問ノートについて説明してる部分を、少し引用しておきます。

過去問ノートをつくる

では、次に進みましょう。苦労して入手した過去問をどう使うかということです。活用するために、過去問ノートをつくります。

過去問ノートって、それ、何?

という方もいらっしゃるかも知れませんね。過去問ノートを作るとどのような効果があるのかということをまずご紹介します。29歳のシングルマザー高橋さん(仮名)から頂いたメールをご紹介します。ちょっと長いですが、読んでみましょう。

・・・

高校中退で看護学校受験を決意してから、高校卒業程度認定試験を知りました。高認試験について調べ、願書を提出し、勉強を開始したのは6月中ごろでした。

受験科目は、国語・生物・地理・現代社会の4科目でした。生物が頭に入ってこず、どうしたらいいのか、もう無理かもしれない・・・。と思っていたころに、なるかんさんのメルマガで過去問の活用方法を知りました。

本当にすばらしい活用方法だと思いました。

わたしは過去3年分、合計6回の問題でノートを作りました。解説をしっかり頭に入れることで、関連した用語も覚えることができました。

8月5日がテストの日でしたが、自己採点の結果、おかげで、なんと満点をとることができました! 高認関連の掲示板などを見ていると、今年は難しい問題だったようですが、1問も迷うことなく正解が分かりました。その他の科目も、80点以上を取ることができ、無事、看護学校受験に向けて本腰を入れられます。

過去問活用法を存分に用いて、受験に挑もうと思います。

本当に、本当にありがとうございました。

・・・

高橋さんは高等学校を中退されているので、このままでは看護師の養成所、看護短大、大学には進学することができないですね。これらの学校は高卒資格が受験の前提となっていますから。

そこで、高橋さんは、高校卒業程度認定試験を利用されました。この試験に合格すれば、高校を卒業したのと同等と認定されて、3年過程の看護学校の受験資格が得られるのです。

高橋さんは高校卒業程度認定試験の受験に際して、過去問ノートの活用方法を実践して、苦手だった生物で満点を取ることができたそうです。

素晴らしい成果をご報告いただきました。ありがとうございます。

それでは、高橋さんが実践されて大きな成果が出た過去問ノートの作り方をここで紹介させていただきます。

過去問ノートの作り方と活用の仕方は、『社会人・主婦のあなたが最短90日で看護学校に合格する方法: 看護学校の選び方、志望動機の書き方、受験勉強の進め方』でご紹介しています。あまり知られていないノウハウです。電子書籍ですから、今すぐ読めます。この本には、この他にも志望動機の書き方やがんばるあなたが合格できない理由など、あなたが看護学校に合格するためのノウハウをたくさんご紹介しています。最少の努力と最少の費用で看護学校に合格したい社会人・主婦の方には必読です。ぜひ、お読みください。

『看護・医療技術入試問題解答』 教育弘報研究所

年度版形式で全国の看護大学、看護短大、看護専門学校の問題が収録されています。

在庫がある限り、過年度版も入手可能です。

また、学校別入試問題集も出ています。

志望校が決まっている場合は、こちらの方がおすすめです。

自分の志望校の学校別入試問題集があるかどうかは、
直接お問い合わせください。

ジュンク堂書店には地元の学校の分は置いてあるようです。

また教育弘報研究所のホームページからも注文できます。

『医歯薬・医療系入試シリーズ』 教学社

大学入試の定番「赤本」でおなじみの出版社の医療系学校のシリーズです。

地域別国立医療技術短大や首都圏公立医療技術短大が収録されています。

過去3年分くらいの問題が一気に入手できます。

志望校研究には不可欠です。

新年度版は有名大学から順番に出版されるので、
このシリーズはかなり後になります(11月頃以降)

看護系大学や短大を目指す高校1・2年生も
早い目に購入して、過去問対策を始めることが大切です。

赤本は、教学社のホームページからも注文できます。