看護学校を探していると、

「この学校の偏差値はどのくらいだろう」

「入試は難しいのだろうか」

「自分でも合格できるだろうか」

と気になることがあります。

偏差値は、学校を比較するときの一つの情報です。

しかし、

偏差値だけを見て「受かりやすい」「受かりにくい」と判断することはできません。

看護学校の入試では、試験科目や問題の内容、面接、小論文、募集人数など、さまざまな条件が関係します。

このページでは、まず偏差値と入試難易度の違いを整理したうえで、入試難易度をどのような情報から考えればよいかを見ていきます。

まず「偏差値」と「入試難易度」とを分けて考える

偏差値は、模試などを受けた集団の中で、自分の成績がどのあたりに位置しているのかを表す指標です。

一方、このページでいう入試難易度は、

その学校・入試方式に合格するために、どの程度の準備が必要なのか

という意味で使います。

入試難易度には、

  • 試験科目
  • 問題の内容
  • 試験時間
  • 小論文
  • 面接
  • 書類審査
  • 募集人数
  • 受験者数
  • 合格者数

など、複数の要素が関係します。

したがって、

偏差値は入試難易度そのものではなく、入試難易度を考えるための一つの材料

と考えるとよいでしょう。

大学と看護専門学校では偏差値の見方が違う

看護系大学については、大手予備校などが、模試のデータをもとに大学ごとの偏差値を公表しています。

大学の偏差値を見るときは、

  • どこが公表している数字か
  • 何年度の入試を対象にしているか
  • どの入試方式についての数字か

を確認します。

一方、看護専門学校については、インターネット上で「偏差値○○」と紹介されていても、

  • どの模試のデータなのか
  • 何年度の数字なのか
  • どの入試方式を対象としているのか
  • どのように算出されたのか

が分かりにくい場合があります。

そのため、

看護専門学校について掲載されている偏差値を、全国共通の公式な数字だと考えない

ことが大切です。

偏差値を見る場合は、

誰が、どのようなデータをもとに示した数字なのか

も確認しましょう。

出所がはっきりしない偏差値だけを見て、候補校から外す必要はありません。

偏差値だけでは入試難易度は分からない

仮に、二つの学校について同じ程度の偏差値が示されていたとしても、入試内容が同じとは限りません。

例えば、一方では、

  • 国語
  • 数学
  • 英語
  • 面接

があり、別の学校では、

  • 小論文
  • 面接
  • 書類審査

ということもあります。

同じ学科試験でも、

  • 科目数
  • 出題範囲
  • 問題形式
  • 問題量
  • 試験時間

が違います。

したがって、

入試難易度を考えるには、偏差値以外の入試情報も確認する必要があります。

ここからは、具体的に何を確認すればよいのかを見ていきます。

まず入試科目と選抜方法を見る

最初に確認するのは、

自分が受ける入試方式で、何が選抜に使われるのか

です。

例えば、

  • 国語
  • 数学
  • 英語
  • 理科
  • 小論文
  • 面接
  • 書類審査

などがあります。

募集要項に記載されていれば、

  • 科目数
  • 選択科目
  • 出題範囲
  • 試験時間
  • 配点

も確認します。

同じ学校でも、一般選抜と社会人選抜では選抜方法が異なる場合があります。

そのため、

学校名だけを見て入試難易度を考えるのではなく、自分が受ける入試方式の内容を確認する

ことが必要です。

募集要項の確認方法については、こちらで整理しています。

「看護学校の募集要項はどこを見る?」

過去問で入試内容を具体的に確認する

募集要項で試験科目や選抜方法を確認したら、過去問も見てみましょう。

募集要項だけでは、

  • どのような問題が出るのか
  • 問題量はどの程度か
  • 記述が多いのか
  • 計算問題が多いのか
  • 試験時間との関係はどうか

までは分からないことがあります。

過去問を見ると、

実際の入試で、どのような問題が出されてきたのか

を具体的に確認できます。

これは、入試難易度を考えるうえで重要な材料です。

ただし、過去問は、

次の入試で同じ問題や同じ出題傾向が続くことを保証するものではありません。

過去問の入手方法と使い方については、こちらで整理しています。

「看護学校の過去問はどう手に入れてどう使う?」

倍率は入試難易度と分けて見る

看護学校を調べていると、偏差値とともに倍率も気になることがあります。

倍率を見るときは、

  • 何年度か
  • どの入試方式か
  • 志願者数なのか受験者数なのか
  • 合格者数は何人か

を確認します。

また、一年度だけでなく、複数年度の入試結果が公表されていれば、その推移も見ておくとよいでしょう。

ここで注意したいのは、

倍率だけで入試難易度を判断しないこと

です。

倍率が高ければ、それだけ多くの受験者の中から合格者が選ばれるため、合格しにくくなる可能性はあります。

ただし、倍率だけでは、受験者の学力や選抜方法、募集人数などまでは分かりません。

反対に、

倍率が低いから入試難易度も低い

と単純に判断することもできません。

倍率は、その年度の受験者数と合格者数の関係を示す情報として見て、他の入試情報と合わせて考えましょう。

募集人数についても同じです。

募集人数が少ないから入試難易度が高く、多いから低いとは限りません。

学校が入試結果を公表している場合は、募集人数に加えて、受験者数と合格者数も確認します。

例えば、募集人数が20人でも、受験者が25人で合格者が20人なら、受験者の多くが合格しています。一方、募集人数が40人でも、受験者が120人で合格者が40人なら、合格者の割合は低くなります。

このように、募集人数だけを見るのではなく、実際の受験者数と合格者数も確認すると、入試の競争の程度をつかみやすくなります。

ただし、受験者数や合格者数を公表していない学校もあります。その場合は、公開されている範囲の情報で判断します。

合格最低点などが公表されていれば参考にする

学校によっては、

  • 合格最低点
  • 合格者平均点
  • 科目別得点

などを公表している場合があります。

こうした情報があれば、

その年度の実際の入試結果

を知る材料になります。

ただし、

「昨年の合格最低点が60点だったから、今年も60点取れば合格できる」

とは考えない方がよいでしょう。

試験問題の難しさや受験者全体の得点状況は年度によって異なるため、前年の合格最低点を次年度の合格ラインとは考えられません。

したがって、合格最低点などが公表されている場合も、

過去の一つの参考情報

として見ます。

公表されていない学校について、合格最低点を推測する必要はありません。

社会人選抜だから入試難易度が低いとは限らない

社会人受験生の場合、

「一般選抜より社会人選抜の方が入りやすいのではないか」

と考えることがあるかもしれません。

確かに、社会人選抜では、一般選抜より学科試験の科目が少ない学校があります。

しかし、

試験科目が少ないことと、入試難易度が低いことは同じではありません。

社会人選抜でも、

  • 学科試験
  • 小論文
  • 面接
  • 書類審査

などを組み合わせて選抜する学校があります。

募集人数が少ない場合もあります。

そのため、

「社会人選抜だから簡単」と、入試方式の名称だけで判断しない

ことが大切です。

社会人選抜の出願条件や選抜方法については、

「社会人選抜とは」

で整理しています。

最後は「自分にとっての入試難易度」を考える

ここまで見てきた、

  • 偏差値
  • 入試科目
  • 選抜方法
  • 過去問
  • 倍率
  • 募集人数
  • 合格最低点など

は、その学校の入試を知るための材料です。

しかし、実際に受験校を決める時には、

自分にとって、その入試がどのくらい難しいのか

を考える必要があります。

同じ入試でも、

「数学は比較的得意だが、英語から長く離れている」

という人もいれば、

「英語は比較的得意だが、数学をかなり忘れている」

という人もいます。

また、

  • 現在どこまで解けるか
  • どの科目を忘れているか
  • 受験までどれだけ時間があるか

によっても、必要な準備は変わります。

つまり、

自分にとっての入試難易度は、その学校の入試内容と、自分の現在地との距離で決まります。

候補校の段階では大まかに確認する

まだ候補校を比較している段階では、すべてを細かく調べる必要はありません。

まず、

  • 入試科目・選抜方法
  • 過去問の有無
  • 募集人数
  • 公表されていれば受験者数・合格者数
  • 倍率
  • 偏差値を見る場合はその出所

などを確認します。

この段階では、

入試の面から、受験候補になり得るかを大まかに確認すること

ことが目的です。

特に看護専門学校では、信頼できる偏差値情報が見つからない場合もあります。

その場合でも、募集要項や過去問、入試結果などから、受験候補として検討できるかを考えることができます。

志望校になったら自分との差を確認する

候補校の中から、

「この学校を受験したい」

と考えるようになったら、今度は自分との差を具体的に確認します。

例えば、

  • 過去問で今でも解ける問題は何か
  • 忘れている科目や単元は何か
  • 基礎からやり直す必要がある科目は何か
  • 受験までどのくらい期間があるか

を確認します。

すると、

「難しそう」

という漠然とした印象を、

何を、どのくらい勉強する必要があるのか

という具体的な課題に変えることができます。

偏差値や倍率だけを見て、

「自分には無理だ」

「これなら大丈夫だ」

と決めるのではなく、

今の自分から、受験までにどの程度の準備が必要なのか

を考えることが大切です。

志望校の入試内容と自分の現在地との差が見えてきたら、次は、その差を埋めるための受験勉強を始めます。

次に読む → 「何年ぶりかの受験勉強を始める方法」

(学校・入試情報確認:2026年9月)